不妊治療の体外受精を経て妊娠しましたが、7週で稽留流産となり、それから1か月数日の後に自然排出しました。
その経験を自分のための記録と、どなたかの参考になればと思ってつづります。
※出血などのことをしっかり書いているので、苦手な方は画面を閉じていただけたらと思います(画像はありません)。
流産診断時の記事はこちら。
さらに、それ以前の不妊治療の経過については、こちらの記事からまとめています。
流産から自然排出まで
7週で流産の診断が出て、その後、自然排出に至るまでの流れは以下の通りでした。
なお、流産の診断が7週5日の時で胎芽の成長が止まったのは、大きさから推定するに7週に入った頃と言われました。
その前の健診は5週5日のときで心拍は確認できていませんでした。
流産診断からの経過週数 | 出血 / 症状 | その他の出来事 |
~1週間 | ・黒いカス(不妊治療の膣剤のカスに血が付いたもの)が出る ・黒茶色の出血が少量 ・腰痛 | ・週末に2泊3日の旅行 |
~2週間 | ・赤い出血が始まる ・レバー状の出血 ・量は少→多→少と変化 ・週半ばに生理2日目ほどの出血が数日 ・腰痛 | |
~3週間 | ・小さなレバー状の出血 ・生理2日目ほどの出血が数日 ・腰痛 | |
~4週間 | ・小さなレバー状の出血 ・たまに白っぽい皮のようなものが出る ・腰痛 | ・病院に行く |
~5週間 | ・小さなレバー状の出血 ・腰痛 | |
~5週目の週末 | ・サラサラとした多量の出血 ・断続的な強い腹痛 ・胎嚢が出る | ・病院に行く |
流産の診断が出た日ぐらいから軽い腰痛(生理の時は腰痛があります)があったものの、その後1週間は膣剤のカスと黒茶色い出血が少量あるのみでした。
とはいえ、いつ自然排出が始まるか分からなかったので、ずっと不安でした。
この週末には旅行の予定があったので、その前に出てきてくれるといいな~なんて思ってたのですが、そううまくはいかず…。
旅行には、大量のナプキンと寝ているとき対策でバスタオルと45リットルのごみ袋を持っていきました。
診断後2週目は赤い出血が始まり、生理の時のようなレバー状の内容物も出始めました。
この週は、出血量が少なくなったり多くなったりしました。
週の半ばには腰痛が強くなり、生理2日目ほどの出血があったので、後から「もしかして胎嚢出たのでは…?」と思うほどでした。
その翌週には、塊状の出血は続いたものの、量が減って落ち着いてきたので、ますます疑惑が強まりました。
ところが、週末に再度、生理2日目ほどの出血があったのでかなり混乱…。
翌日には再度落ち着いたので「流産が終わって次の生理が始まった…?」なんて思ったのですが、本当に自分の身体がどうなっているのかわからなかったので、病院で見てもらうことにしました。
病院でエコーをしてもらうと、まだしっかり胎嚢が残っているとのこと。
「こんなにも出血しているのに、まだ健在だったのか!」と驚きつつ、まだ自然排出していないことが分かったので、引き続き備えながら過ごすことにしました。
この週はその後、少量の塊状の出血が続きつつ、時折、白っぽい皮のような膜のような内容物が出てくるようになりました。
後から振り返ると、白っぽいものは胎嚢の一部が出始めていたのかもしれません。
流産診断後34日後に自然排出
変化があったのは胎嚢排出となった日の前々日の夜。
寝ようとしていたら下腹をギューッと押されるような腹痛が断続的に続くようになりました。
「これはおかしい…」と異変を感じつつも、そのまま寝ました。
翌日は出血量も多くなく、「夜の腹痛は思い過ごしか…」と思っていたのですが、この日は就寝前に持久走の後のようなわき腹痛があり、それが気になりながらも寝ました。
そして、その明け方、お腹を下した時のような強い腹痛で目覚めました。
痛みはずっとあるわけではなく、数分おきに断続的にくる感じがしました。
とにかくお腹が痛かったのでトイレに行くと、ドロッとした塊も含んだ出血がドバドバとありました。
ですが、胎嚢らしきものはありません。
出血が落ち着いたので一度、寝室に戻りましたが、腹痛が治まらず眠れず…。
仕方なく再度トイレに行きました。
腹痛をどうにかしたくてお腹に力を入れていると、また少しずつ出血し始めました。
すると、ふいにぼとっと落ちる感じがして、見ると胎嚢がありました。
それまで胎嚢に気づかずトイレに流してしまったらどうしよう…と思っていましたが、一目でそれとわかりました。
けっこう血も付いていましたが、本体はまだらがかったクリーム色で明らかにレバー状の塊とは異なりました。
しかも想像していたよりずっと大きく、5センチ×厚み2センチほどはある楕円型をしていました。
幸いトイレの浅いところに出たので、すぐ手に取りトイレットペーパーで包みました。
病院の先生からは、もしキャッチできたら持ってくるように言われていたので、それを空のトレイに乗せてビニール袋に入れ、冷蔵庫で保管することにしました。
その後、再び寝ようと思って寝室に行きましたが案の定、寝られず…。
ただ腹痛は断続に続いていたものの、胎嚢が出る前よりかなりよくなりました。
腰のずんと重い感じの方が、腹痛より強く感じました。
結局、うとうとしたのみで3時間ほどが過ぎ起きました。
この時、夜用のナプキンをしていたのですが、胎嚢が出てからの3時間で出血がだいぶあったようで、ナプキンの吸水量を超えて血が少しあふれてしまいました。
その後は腹痛も出血も治まったので、普段通り仕事をしました(在宅ワーク)。
病院で子宮内、胎嚢を見てもらう
自然排出の日は病院が休みだったため、翌日の昼過ぎに病院に行きました。
病院は不妊治療のクリニックで、この日はいつも混雑している週末だったのですが、電話で事情を説明すると、胎嚢を持っていることもあり、予約をねじ込んでくれました…。汗
病院に着いてすぐに看護師さんに胎嚢を渡し、その後、内診と診察がありました。
暑い日だったので、胎嚢は保冷剤を付けて持参しました。
エコーでは、胎嚢はしっかり出ているけれど、まだ血の塊が残っていると教えてもらいました。
診察では胎嚢を病理検査に出すという説明を受けました。
この検査は赤ちゃんの染色体異常を調べるものではなく、ガンなどの病気を持っていないか調べるためのものとのことでした。
てっきり染色体異常を調べるものだと思っていたのですが、そのためには流産手術が必要だったようです(あんまり聞かない話なので、この病院ならではの決まりかもしれません)。
検査結果は2週間後に出るそうなので、その時に結果を聞きつつ、子宮内の様子も確認してもらうことになりました。
また、子宮内に血の塊があると、子宮が元の状態に戻るのに支障があるようで、子宮の収縮を促す薬を出してもらいました。
薬はメチルエルゴメトリンという子宮収縮止血剤でした。
また、体の状態が元に戻ったらなるべく早く次の移植をしたい旨を伝え、生理を何回見送ったら可能かを聞きました。
わたしの行っている病院では、生理を1回見送ったら移植可能とのことでした。
この回数は病院によってけっこう異なるようなので、早めでよかったです。
希望があれば1回目の生理中に受診して、2回目の生理を早めるピルの処方もしてもらえるようでした。
胎嚢の検査結果と子宮の状態の確認
自然排出後の診察からさらに2週間後、提出した胎嚢の病理検査の結果を聞きに行きました。
この日の流れは診察をしてから内診でした。
診察では病理検査の結果、胎嚢にガンなどの病気の原因になる異常はないということでした。
あまり心配はしていませんでしたが、安心しました。
その後の内診では妊娠組織が排出していることを確認してもらいました。
さらに、すでに排卵もしているとのことでびっくり…!
自然排出をしたのが約2週間前なのに、もう排卵しているとは思いませんでした。
自分の体のことなのに、こんなにもわからないものだな…と思いつつ、通常のサイクルを取り戻しつつあることにホッとしました。
なお、自然排出後の出血の経過は、薬の服用後は出血が増えたものの、~1週間ほどでおさまり、その後の1週間は茶色いおりものが出ているという状況です。
おそらく、おりものもこのままおさまりそうです。
自然排出を終えて
流産の診断が出たときはショックが大きく、自然排出か手術のどちらかを選ぶのはとっさの選択でした。
そのため、自然排出を待つ間は、「これでよかったのか…」と迷うこともありました。
わたしの場合は、自然排出までの期間が1か月以上あったので、「いつ出てくるんだろう…」「大量出血や腹痛があったらいやだな…」とその間、何度も思いました。
手術のメリットはこういった考えてもわからないことをグルグル考え続けなくていいということだと、痛感しました。
1か月が過ぎた頃には、「待った末にけっきょく手術になるのかも…」という考えもよぎり始めて、鬱々としてしまうこともしばしばでした。
また、次の妊娠のためにも早く自然排出してほしいと思う一方で、「早く出てほしいなんて赤ちゃんに申し訳ない…」と思う気持ちもありました。
要は頭の中がぐちゃぐちゃな日々でした。
自然排出をしたときは、もうどうにでもなれな境地に入っていて、でもいざ胎嚢を目にしたときは赤ちゃんに対しても自分に対しても「お疲れさま」という気持ちでほっとしました。
あと、わたしは血が苦手で医療ドラマやホラー映画は一切見られないので、胎嚢を見ることに耐えられるのか…という不安もありましたが、それは大丈夫でした。
他人のは無理でも、自分の生理の血を見ても何ともないという感覚と似ているかもしれません。
今回はつらい結果となりましたが、まさか自分がこんな経験をするとは思っておらず、この経験を通してひとつ成長できたはずだと感じています。
身体の方はどうやら回復してきているようなので、あせらず、自分の気持ちに正直に次の治療に向けて整えていこうと思います。