「繊細さん」とも言われる「HSP」という言葉を知っていますか?
「Highly Sensitive Person」を略した言葉で、人一倍、繊細な気質を持った人のことを指します。
病気ではなく生まれ持った気質なので、治すという概念はありません。
最近、仕事で落ち込むことが多く、心が弱っているのではないかと思っていろいろ調べていたところ、HSPを知り、自分がそれに当てはまるのではないかと感じました。
わたしは現在アラサーですが大学卒業後、4回転職。
どうしても耐えられないことがあったり、ほかにやってみたいことができたりして転職という選択をしてきましたが、HSPであることを自覚していたら、もっと自分らしい働き方を見つける近道ができたのかなと思いました。
そこで、それぞれの職での作業を振り返って、HSPに向いている仕事・向いていない仕事を探ってみます。
HSPに合った仕事を探しているという人のお役に立てたら幸いです!
営業、事務、司書、編集者、ライター…HSPが働くと?
わたしが、これまでに就いた仕事は、観葉植物や空間ディスプレイの企画営業、広告の企画営業、高校の図書館司書、編集者、WEBライターの5つ。
どれも楽しい作業もあればつらい作業もありました。
それらを振り返ってみて、ざっくりと合う作業と合わない作業は以下の通りです。
それぞれの仕事は以下のような感じでした。
企画営業①
企画営業の仕事は2社で経験があるのですが、同じ職種であっても会社が違えばやることは全く異なるわけで…①②として紹介します。
企画営業①の仕事内容は、商業施設やオフィス、お店などに観葉植物の設置や季節装飾の提案でした。
いわゆるルート営業というか、既存のお客さんから仕事をもらうことが多く、提案書の作成~受注~資材の調達や制作依頼~現場施工立ち合いという流れで仕事が進み、見積書や請求書の作成なんかの事務作業もしていました。
合っていた仕事
合わなかった仕事
・挨拶を兼ねた対面でのアポイントメント、お客さんとの打ち合わせ全般
・スタッフへの制作の依頼やもろもろの調整
・現場立ち合い
目標の予算に追われるのもつらかったな…。
企画営業②
企画営業②の仕事内容は、広告代理店に対して広告メニューの提案が主でした。
こちらも既存のお客さんからの仕事がほとんどで、広告メニューは限られていたため、見積もり作成~受注したら各所の調整~報告書の作成という流れが多かったです。
小さな会社だったので広告に限らず「これできない?」と聞かれたらとりあえずやる、みたいなこともありました。
合っていた仕事
・広告ツールの仕分けや発送
・地域情報誌のコラム作成
・事務局の立ち上げ&運営
合わなかった仕事
・広告の新規メニューの提案
・お客さんとの打ち合わせ(特に相手が複数人いる場合)
・カフェ・美容院などの店舗への飛び込み交渉
・イベントのディレクション
書類作成や簡単な軽作業など、相変わらず、会社の中にこもってひとりでできる仕事が好きでした。
この時に数百時程度のコラムの作成の仕事を任されて、ライティングの仕事の楽しさを見出しました。
が、新しい仕事を任されるのは基本的に好きじゃない(笑)ので、始めはしぶしぶ引き受けたことを覚えています。
ひとりでできる仕事以外でも楽しくできたのは、事務局の立ち上げと運営の仕事。
この事務局は、とある企業に入る問い合わせの窓口と対応をするというものだったのですが、最終的にマニュアル化して運用することを目指していたので、抵抗なく取り組めたのかなと思います。
マニュアル化ができあがり、ほかの人に作業を受け渡すことになったときは少し悲しかったです…(わたしは仕事を取ってくる営業担当として入社したので仕方のないことですが…)。
苦手だったのは、新しい何かを求められることと人と関わること全般でした。
ただ営業の仕事は2社目となり、打ち合わせは避けられない工程だと悟ったので、確認事項を洗い出す、資料を揃えておく、クライアントの情報を調べておくなど事前準備をして臨み、少しでも不安をなくすようにしていました。
苦手なりにできることを…。
高校の図書館司書
貸出・返却対応、購入する図書選び、図書室の掃除、書棚整理など図書室運営に必要なこと全般をしていました。
合っていた仕事
・購入する図書選び
・新しく購入した本のブッカー(透明のシート)かけ
・新着図書のPRポスター作り
・季節・時事に合わせた企画コーナー作り
合わなかった仕事
・事務室に図書室のカギを取りに行く
理系の学校で図書室を使う生徒がものすごく少なく(1日10人いるかいないか)平和すぎる仕事でした。
特に、新しく受け入れた本にブッカーというシートを張り付ける作業が好きで、延々とやっていられました…!
どの作業もそこまで苦痛ではなくカウンター業務も強いて挙げるならという感じです。
ただ、この時は東京都の業務委託をしている会社に所属するパート社員で最低賃金の時給で働いていたので、朝、図書室のカギを事務室に取りに行く時に職員の人(東京都の公務員・教育委員会の人々)と関わると劣等感でいっぱいになるのがつらかったです…。
HSPとはあんまり関係ないかもですが…。
編集者
主に旅行情報誌の制作をする編集プロダクションで、簡単な企画、誌面構成レイアウト作成、取材、ライティング、校正などをしていました。
合っていた仕事
・でき上がってきた誌面のデザイン、誤字脱字チェック
合わなかった仕事
・誌面で掲載させてほしいと施設や店舗などに依頼する電話などでの交渉
・取材
会社の雰囲気的にもひとりで考えてひとりで作業することが多く、業務量は多かったですが割と気は楽でした。
特にイラストレーターというデザインソフトを使って誌面のデザインのたたき、いわゆるラフを作る作業は、必要な要素を限られたスペースにどうキレイに収めるかと考えるのが楽しかったです。
あとは、デザイナーさんが作ってくれた仮の誌面のチェックをする作業は、ちまちましたことをするのが好きなので修正する部分を見つけると楽しくて、ずっと続けていたいくらいでした。
反対に、出版社から誌面をマンネリ化しないように新しい見せ方や構成を考えるように依頼されることがしばしばあったのですが、何も思いつかなかったので少しつらかったです。
あとは、知らない人に電話を掛けたり会ったり、話を聞いたりするのは苦手だったので、掲載依頼の電話や取材は憂鬱でした。
取材は知らないところに行くのもドキドキしたな…。
WEBライター
YouTubeの話題のチャンネルや動画を紹介する記事を書いて自社サイトで公開しています。
合っていた仕事
・ほかの人が作成した記事のチェック
合わなかった仕事
・特集記事の提案
・取材
ひとりで黙々と進めるライティング作業をしているときは、やはり気が楽です。
ただし、会社員ライターの定めなのかもしれませんが、ほかのライターと常にPV数や記事本数を比較され続け、決められた目標に追われ続けるのは心の負担になります…。
さらに、意味があるのかないのかわからない会議で無理やり意見を言わされたり、新しい特集企画を求められたり、イレギュラーな取材が入ったりするので、自分のペースで仕事ができないのはだいぶ苦痛です。
必然的に質よりも量が求められる環境なので、脳死状態で記事を書くことに慣れてしまいそうで怖くなります。
もっと内容のある記事を時間をかけて書きたいけど…。
まとめ
HSPといっても性格はそれぞれで異なるので、あくまでも参考程度…ですが、わたしの場合は短期間に5つの職場で働いてみて自分に合っている・合っていない仕事が見えてきました。
自分を見つめることで、きっと自分らしい働き方に近づけると思います。
心穏やかでいられる働き方を探していきましょう…!